生きていく上で怪我をしないということはありません。
それは心の怪我も同じです。
過去に怪我をして傷を負った。
今、怪我をしている。
未来に怪我をすることだってきっとあります。
人間には、肉体的生命を守ろうとする防御本能、更には心理的にも自分をを守っていこうとする防御本能があります。
肉体的防御本能は、例えば空から何かが降ってきたらよけようとしたり、真っ暗で危険そうな道があったら避けようとします。
精神的防御本能では、例えば自分を傷つけようとする人とは距離を置いたり、そういう出来事への直視を避けて自分の内部に押し込もうとしたりします。
危険を避けることは、とても大切なことです。
自分を守っていくことは、とても大切なことです。
もう一つ大切なのは、自分の前では自分を閉ざしていかないということです。
絶えず厚い塀を作り、塀で囲い、悪い相手でも良い相手でも人を見ようとはしない。
本質を見ようとはしなくなってしまう。
その在り方は、人間を不自由にしてしまいます。
傷ついた時、傷を隠すだけではなく、傷を見つめて手当をしていく。
また傷を負うかもしれないけれど、そのこと自体を恐れない。
そうして自分を受け容れていき、見せてもかまわない自分に近づいていった時に、今度は、人の傷を受け容れられる、相手を認められるような人になっていけると思うのです。
自分と一緒に生きていく、それが大事だと思うのです。
コメント