感謝の心

お悩み相談室

先日、乗用車で走行中、横断歩道に小学校低学年くらいの女の子がひとり立っていました。

横断歩道は歩行者優先であり、当たり前ですが私が停車すると、同時に反対側の車も停車しました。

横断歩道を女の子が渡り終えると、立ち止まり私に一礼、向きを変えて反対側の車にも一礼。

子供の温かな気持ちが、そよ風のように心を吹き抜けていきました。

大人は大人として、子どもたちに色々なことを教えていくものですが、子どもたちに教わることは多いです。

私たちは子どもだったのに、へんですよね。

きっと大切なものを忘れてしまっていたり、視野が狭くなっているのかもしれませんね。

自分の心を大切にしないまま、人に接しているのかもしれません。

「じりつ」という言葉には「自律」と「自立」があります。

自分を律していく自律と、自分で立っていく自立です。

自分で立つというのは、人に甘えないということではありません。

時に、人に甘えるというのは、とても大切なことです。

ですが甘えると甘ったれるは、別のものです。

甘ったれるというのは、全体を任せきって、果てしなく寄りかかることです。

だから子どもは甘ったれて良いのです。

しかし、成長していきながら、いつまでも子どもでいるわけにはいきません。

やがては自分の足で立たなければなりません。

自分の心を見つめて、自分の心を選んでいく。

大切なものと、そうではないものの区別をする目を養っていく。

それが大人になっていくということでもあります。

一礼をしてくれた子のように、自分の心を大切にしながら、相手の心を大切にして温かな、爽やかな雰囲気をつくってくれる。

私たち大人もそんな風でありたいですね。

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