欲望という言葉と欲求という言葉があります。
似たような言葉なのですが、心理学的に分けて考えてみたいと思います。
欲望というと、意識的に欲しいもの、情欲的なものを指します。
欲求というのは、もっと無意識的なもの、行動の原動力に繋がるようなものを指します。
人間の中には、アンバランスな状態をバランスの状態に戻そうとする働きがあります。
例えば暑い時に汗をかいて、体温を保とうとする、眠い時には瞼が閉じてくる等です。
欲求について考える時に重要になるのは、体の状態、或いは行動面、表面化しているものだけではなく、心理的なものが隠れているということです。
心理的なアンバランス、すなわち心の底で求めているものがあるということです。
肉体と同じように、心理的にも心を一定に保っていきたいという要求があります。
一見不可解なように思える行動の裏側には、アンバランスになった心をバランスに戻そうとする心の働き、心理的要求が隠れている場合が多いのです。
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