よく言われる無常。
この世は無常であり、変わらないものはありません。
それは観念や妄想ではなく、概念であり認識です。
誤解を招きやすく、またここが肝心なのですが、無常というのは何の脈略もなくいい加減に変わっていくということではないのです。
例えば、馬が兎になることはないし、春の後直ぐに冬が来ることもない。
40歳が20歳になることもないのです。
このように無常にはある種の法則があるのです。
それでは、これもよく言われる言葉ですが因縁というのはどうでしょうか。
因というのは原因であり、縁というのは条件です。
原因があり、条件があり、もの事は変化して、また成り立っていく。
そうしてまた変化していく。また成り立っていく。
こうして思考を立てていくと、無常というのは私たち人間には、ある種どうすることも出来ないということが分かってきます。
反対に、因縁に対しては、私たち人間にも出来ることがあります。
ここを限定し、観察しながら観念ではなく概念を持って、それに基づき考えていく。
観察というのは、参考にするということです。
原因と条件を考えながら行動していく。
それが良い結果を生みだしていくと思うのです。
この世は不常であり、私たちの人生の中でも、予期せぬ事や様々なことが当たり前に起きます。
それでも、もう何も出来ない、何も打つ手はないということはないのです。
深呼吸をし、もう一度冷静に戻って、原因と条件を考えていく。
そんな姿勢も大切だと思うのです。
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