人間関係の相互性と距離感に関する心理的問題のひとつについて解説してみます。
例えば相手が不快な思いをする様なことを言ったとします。
それは実は誰が聞いても不快に感じる言葉だとします。
しかし相手の不快な反応を見て、自分は嫌われていると思う。
本当は嫌われているのではなく、誰が聞いても不快なだけなのに、自分は否定されていると思い込んでしまう。
そして否定された原因は、自分自身の本質のせいだと解釈してしまうのです。
否定されているように感じたのは、その人自身のせいではなく、その行為のせいなのです。
どんなに親しい人でも、言ってよいことと悪いことがあり、マナーがあります。
相手を見ていないから、それに気付かずに話してしまう。
相手と関わり、現実と関わっていくには、相手に関心を寄せることが大事です。
そして「こういう言い方をしたら相手はどう感じるだろう」ということを考えてみる。
そうして距離感が分かってくるのです。
相手をよく見ないで相手と付き合ってしまう。
相手の事が分からないので、自分を褒めてくれれば良い人、非難されれば悪い人という誤ったニ価値判断をしてしまう。
世の中には、搾取する人もいれば、優しい人もいる。
うわべでは、言葉だけでは分からないものです。
相手をよく見ないと分からないものです。
そしてやがては、誰といても疲れてリラックス出来ないと感じてしまう。
自分を受け入れてくれる人もいることに気がつかなくなってしまうのです。
色々な部分のある、ありのままの自分を受け入れてくれる人もいることに、気がつかないのです。
最終章の③に続きます。
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